関節唇はグレノイド（関節窩）の縁にあり、肩関節の安定性を高めると同時に、さまざまな衝撃から守るクッションの役割を果たしているが、スポーツ動作の繰り返しや肩関節の脱臼などが原因で、断裂することがある。

関節や腱など運動器の脱臼（だっきゅう）した部分を正常な位置へ戻すこと。また骨折の場合、正常の形態を失った骨片をもとの形に戻し、適切に機能するようにすること。

骨の位置が本来の位置からずれた状態にあること。また、骨折などで骨片が本来の位置からずれた状態にあること。

患肢（かんし）で片脚立ちをしたとき、健肢（けんし）側の骨盤が下がる現象で、股関節障害の検査法のひとつ。先天性股関節脱臼（せんてんせいこかんせつだっきゅう）などによって中殿筋（ちゅうでんきん）の筋力が弱い場合に見られる。

肩を再脱臼する原因となる病変。大きな外力によりグレノイド（関節窩）から関節唇靭帯複合体が剥がれたもの。骨の一部が一緒に剥がれたものは、骨性バンカート病変と呼ばれる。

外傷とは関係がなく、体質的な肩関節のゆるみが原因で脱臼不安感や脱力感、鈍痛などの症状がみられる。

肩は、膝関節や股関節のような常に体重がかかる関節ではないため、変形性肩関節症を発症する割合は高くはないが、腱板損傷や脱臼などにより関節軟骨や靭帯が傷つくと変形性肩関節症を引き起こす危険性がある。軟骨がすり減ったり骨が変形すると関節内やその周辺に炎症が起こり、痛みを伴う。