肘関節の痛みの原因として、関節が
炎症(えんしょう)を起こしてしまう「関節炎」が挙げられます。なぜ、
炎症が起きてしまうのでしょう? どうして痛くなるのでしょう?
まずは肘関節の仕組みや働きを知って、痛みの原因を理解しましょう。
肘関節は、3つの骨からなる関節で、
上腕骨(じょうわんこつ)の末端と2本の前腕骨で構成されています。2本の前腕骨はそれぞれ
橈骨(とうこつ)と
尺骨(しゃっこつ)と呼ばれ、それら3本の骨が組み合わさることで肘関節が機能します。肘の周りには軟骨や筋肉、
腱があり、肘関節を支え安定性を保っています。それらの肘の
軟部組織は肘を動かすだけでなく、手首や指の曲げ伸ばしなどの動作にも関係があります。肘は、膝関節や股関節のような体重が多くかかる関節ではないため、
変形性肘関節症を発症する割合は高くはありません。しかし、骨折、
脱臼などのケガや肘を酷使する過度なスポーツ、重労働などにより
関節軟骨や
靭帯が傷つくと
変形性肘関節症を引き起こす危険性があります。
肘の痛みの原因は、病気を伴うものやケガによるものなどがあります。症状は、長期間かけて徐々に進行する場合や、ケガなどの衝撃で突発的に痛みを伴う場合もありますが、痛みのために肘や腕を動かすことが困難になることが多いです。