ひざの痛みの原因として、関節が
炎症(えんしょう)を起こしてしまう「関節炎」が挙げられます。なぜ、
炎症が起きてしまうのでしょう? どうして痛くなるのでしょう?
まずは膝関節の仕組みや働きを知って、痛みの原因を理解しましょう。
膝関節は、太ももの骨(
大腿骨=だいたいこつ)、すねの骨(
脛骨)、そしてひざの皿(
膝蓋骨=しつがいこつ)からなる関節です。さらに、関節の周りに
靱帯(じんたい)や筋肉があり、安定性を保つことができています。また、
大腿骨と
脛骨および
膝蓋骨の表面は弾力性があって、滑らかな軟骨でおおわれています。軟骨は関節を動かしたり、体重がかかった時の衝撃を緩和するクッションの役目をもっています。
軟骨は耐久性があるものですが、年齢を重ねるにつれてすり減っていきます。関節を保護する軟骨がすり減ることにより、徐々に「
変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)」を発症します。 また、「
関節リウマチ(かんせつりうまち)」や、以前にスポーツ中のケガなどによってひざの
靭帯(じんたい)を傷めたり、骨折をしたことが原因で関節の変形が生じることがあります。そのため、体重がかかるたびに、軟骨の下の骨同士がこすれ合って、痛みを生じたり、こわばったりするようになります。